色彩は感性やセンスという言葉で語られがちですが、科学的なものでもあります。
さまざまな研究の結果、色は見る者の感情に影響を及ぼし、特定な気分をもたらすことが明らかになっています。
デザイナーの中には自身の感性を頼りに配色を決めていく方々が多いかと思われます。しかし、色彩心理―― 色が心に及ぼす影響をふまえることにより、さらに効果的な配色でデザインすることが可能になるのです。
代表的な12色を
3つのキーワードで分類&解説――
本書は12色を題材として取り上げ、それぞれを色彩心理の観点から解説した総体的解説ページと、3つのキーワードで分類したキーワード別解説ページにより構成されています。
総体的解説ページでは、各色の色彩心理の解説のほか、五感に及ぼす影響などを具体例の画像とともに紹介。デザインに活かせる色の効能について学ぶことができます。
続く3つのキーワード別解説ページでは、キーワードに合致する細分化した色や配色例などを紹介しています。また、美麗な画像から抽出した配色例も多数、掲載。デザイン時に配色を考える際、アイデア帖としても活用できる構成となっています。
著者紹介
南 涼子
一般社団体法人日本ユニバーサルカラー協会代表理事。健康検定協会理事。
広告制作会社に勤めていた時に色彩の重要性を知る。老人ホームのカーテンのリニューアルにより。色が認知症の高齢者の問題行動を軽減し。明るい気持ちになることや、職員の仕事へのモチベーションを高めることがわかり、高齢者施設・医療施設・福祉・衣料製品のカラーデザインおよび監修を手掛けるようになる。
2001年に日本で初となる「ユニバーサルカラー」を提唱し、2003年日本ユニバースカラー協会を設立。2000年から現在に至るまで色彩と健康、色彩と福祉介護・医療、色彩のユニバーサルデザイン等をテーマとした全国各地での公演、講座や執筆を行う。
2003~20019年明治大学公開講座師。2021年~山野美容芸術短期大学非常時勤務講師。その他TV、ラジオ、新聞、雑誌など各メディアでも活躍中。
著書に『一瞬で心を整える「色」の心理学』(青春出版社)、『今と未来がわかる 色彩心理』(ナツメ社)などがある。
もくじ
はじめに
ページの見方
COLOR01 レ ッド
情熱 /ダイナミック /ラグジュアリー
COLOR02 ピ ンク
ガーリー /可憐 /ロマンティック
COLOR03 オレンジ
充実 /健康的 /ノスタルジー
COLOR04 イエロー
躍動感/カジュアル/ハッピー
COLOR05 グ リーン
ヒーリング/新鮮/エコロジー
COLOR06 ス カイブルー
未来/クール/スマート
COLOR07 ブ ルー
深遠/気品/ダンディ
COLOR08 パ ープル
エキゾチック/優雅/古典風
COLOR09 ブ ラウン
オーガニック/クラシカル/リッチ
COLOR10 ホ ワイ
シンプル/神聖/軽やか
COLOR11 グ レー
穏やか/スタイリッシュ /侘び寂び
COLOR12 ブ ラック
高級感 /神秘的 /モダン
コラム
色の歴史や使われ方/色彩心理の今とこれから
関連キーワード索引